コラム
ダマスカス包丁とは?ダマスカス鋼の魅力とおすすめのダマスカス包丁
人気のダマスカス鋼包丁、その魅力とは?
今ダマスカス鋼の包丁が大人気です。
もともと人気は有りましたが、価格も高額なためどちらかと言えばマニアックな人向けに売れていていたのですが、低価格なダマスカス鋼の包丁も増えてきたうえ、外国での日本の包丁のブームによって一気に人気が爆発したような感じです。
けれどダマスカスとは何か?
まだ知らない方にダマスカスの由来や魅力を紹介します。
目次
そもそもダマスカス鋼とは何?
ダマスカス鋼の歴史
ダマスカス鋼の名は、シリアのダマスカスで製造されていた刀剣などの製品にウーツ鋼が用いられていたことに由来する。 |
引用:wikipedia
この通り本来のダマスカス鋼は昔に失われている技術で、ただ見た目が似ているからそう呼ばれているだけなのです。
他にも堺では「墨流し」「うずしお」、関では「積層」とか、最近テレビでは「ミルフィーユ」なんて呼ばれることも有ります。
刃物と波紋
もともと刃物と波紋のかかわりが深く、日本刀の「刃文」、和包丁の「霞研ぎ」、本焼き「波紋浮かし」など昔から良い刃物には必ず美しい波紋模様が有りました。
ダマスカス鋼の魅力
ダマスカス鋼の魅力は何といってもこの見た目のカッコよさです。
なんと言っても刃先から刃元へ流れるような波紋の模様ははっきり言ってめちゃくちゃかっこいいです。
なによりこの手作り感のあるデザインは見るからに切れそうな雰囲気があります。
もちろん包丁は切れ味などの本質的なところは大事ではありますが、道具に愛着を持つという意味では見た目という要素はすごく大事なことだと思います。
ダマスカス鋼のメリット
波紋模様の美しいデザイン
ダマスカス鋼包丁の一番の魅力と言えばデザイン性の高さです。
いま日本の包丁が世界中で人気ですが、これは和食人気とこのダマスカス鋼の包丁の人気の為と言ってもいいです。
この波紋模様が美しいと感じるのは世界共通の感性なんですね。
家庭用プロ用問わずこれから何十年にも一緒になる相棒みたいなものですので、道具に愛着を持つといった意味ではこの見た目の要素が大事だと思います。
高級鋼材が使用されることが多い
積層鋼で鋼材の価格と、模様を出すための鍛造、研磨、仕上げが必要ということもありそれなりの品質のものである可能性が高いです。ただ最近はかなり人気が出ており、廉価なもの(プリントされているだけ、模様出しの鍛造がされていない)も出だしたり、鋼材や工程も簡易化されておりどんどん量産されてきているため、安価になっていく傾向にはあります。
贈り物として人気
上記2点の特徴も相まって、実用的であること、ある程度の価格帯になること、華やかな見た目、未来を切り開くという意味を込めてなどで贈り物としても人気のある仕上げになります。
ダマスカス鋼のデメリット
波紋模様を維持するのが難しい
ダマスカス鋼は製造段階では波紋模様を目立たせるために、ブラスト加工や腐食加工などで特殊処理するのではっきりと模様が浮かばさせることが出来ます。
ですが、使っていく内にだんだんと模様はくすんでくる上に、砥石で研ぐと綺麗に波紋模様を出すことが難しいです。
包丁を洗う時も荒いタワシなどで汚れを落とそうとすると傷が入る可能性がありますので、柔らかいスポンジと中性洗剤で優しく洗ってください。
砥石で上手く研げる人はそれなりに模様を浮かばせますが、新品の時のような模様はなかなか出せない場合が多いです。
高価格な包丁になりがち
ダマスカスは何層にも重ねた積層の生地ですので、製造による手間が多く、材料そのものが高くなりますし、火造りから作るとなると余計に手間がかかります。
また上にも書いています通り、基本は割込みの包丁になる為中心の芯材は良い材料を使わないと刃は付きません。
そのためどうしても完成品の価格は高価格帯の包丁になりますのでコストパフォーマンスはそれほど高くはありません。
ダマスカス鋼のお手入れ方法
ダマスカスの波紋模様は、最初サンドブラストやエッチング処理をして模様をくっきり浮かび上がらせています。
ですが、使い続けていく内に傷が入ったり、くすんできたりと波紋模様を維持するのが難しいです。
また研ぎ方にも注意があり、波紋の箇所を砥石で研ぐと模様が簡単に消えてしまいます。
ダマスカス鋼の研ぎ方
上の書いています通り、波紋を研ぐと模様が消えますので角度を立てて、刃先の刃金の箇所のみを研いで波紋模様に砥石が当たらないように研ぐ必要があります。
おすすめのダマスカス鋼包丁
-一文字 淡シリーズ-
牛刀 | ペティ | 三徳 | 菜切 |
-一文字 雷シリーズ-
牛刀 | ペティ | 筋引き | 三徳 | 菜切 |
-青鋼極上墨流しシリーズ-
出刃 | 柳刃 | 薄刃 |
唯一無二の物として
メリットとデメリットがありますが、やはりこのデザインは唯一無二のものなのかもしれませんね。
見た目はどんなものにも勝る魅力があるって考えも、これから大切に使い続けていく上で大事な事ですね。
また職人の技術向上で様々な仕上げ方により波紋の浮かべ方が増えてきているので、これからより魅力を増していく包丁になっていくと思います。
自分だけの特別な物、プレゼントなどの贈り物としてダマスカス包丁はいかがでしょうか?